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動物の病気について|皮膚疾患

犬のアトピー・アレルギー性皮膚炎の治療薬

概要

犬のアトピー性皮膚炎やアレルギー性皮膚炎の治療に使用されるオクラシチニブについて解説します。

オクラシチニブはかゆみを緩和させるお薬です。

効果(メリット)

オクラシチニブは、プレドニゾロンと同様に即効性があり投与後4時間で急減に痒みが減少します。

また、プレドニゾロンの副作用である多飲多尿が見られないといった長所もあります。

副作用(デメリット)

オクラシチニブ投与中の副作用として報告が多いのは、膀胱炎/尿路感染症や嘔吐です。

また①1歳未満の犬、②交配予定の犬および妊娠・授乳中の犬、③免疫抑制状態または腫瘍の疑いのある犬、④重篤な感染症のある犬では使用が制限されています。

どんな仕組みでお薬が効くのか解説

オクラシチニブは、犬のアトピー性皮膚炎に伴う症状及びアレルギー性皮膚炎のかゆみの緩和を目的としたお薬です。犬の痒みの多くは、IL-31という物質がヤーヌスキナーゼ(JAK)へ結合することで発生しており、オクラシチニブには、この痒みの原因となるIL-31が、JAKへ結合するのを阻害する働きがあります。

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▲上図:IL-31がJAKと結合すると、かゆみや炎症が発生する。下図:オクラシチニブがJAKと結合し、IL-31がJAKと結合できない。

長期的に飲んではいけない?

オクラシチニブの投与方法は、かゆみが重度の場合には、1日2回で投与を開始し、二週間以内に1日1回に減量します。

オクラシチニブは最長1年までという使用制限があります。これは、1年を超えると何か強い副作用が起きるためでは無く、承認時の安全性試験の結果が1年であったためです。

そして現在まで、オクラシチニブ長期投与により特定の疾患が発生することや、どこかの臓器が障害を受けるといった報告はありません。

しかしながらオクラシチニブが結合するJAKは白血球や赤血球の産生に関わる部位でもあるので、白血球減少や赤血球減少が起きることが想定されます。

そのため、長期投与の際には、年に数回副作用のチェックを兼ねて血液検査をお勧めしています。

ワクチンの効きが悪くなるって本当?

ワクチンとの関連については、1回量を通常の3倍量で1日2回服用を3ヶ月続けた状態で、ワクチンを接種したところ、狂犬病予防接種の効果は十分認められ、混合ワクチンでは効果は一部で十分には認められなかったという結果が出ています。その為、アポキルを高容量で長期間投与している場合には、ワクチン接種の効果には注意が必要です。

まとめ

一般にオクラシチニブは、プレドニゾロンと比較をされます。

効果の面では同等ですが、即効性があったり、プレドニゾロンの副作用である多飲多尿が見られなかったりという長所があります。

しかし、新しい動物用の医薬品であるため、費用がプレドニゾロンと比べると高額になるといった短所があります。そこで、費用が高額になる場合には、他の薬を併用したり、塗り薬を併用したりして、オクラシチニブの使用量を減らすことがあります。

愛甲石田動物病院では日本獣医皮膚科学会認定医が皮膚の診察をさせていただいております。皮膚の痒みでお悩みの場合はお気軽にスタッフまでご相談ください。